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> 2023年7月16日 キハ315・316号さよなら乗車会&撮影会
キハ310形ラストランイベント
関東鉄道で1997年から活躍を続けてきたキハ310形が運行を終了することとなり、最後まで残ったキハ316+315のラストランを惜しんで「キハ315・316号さよなら乗車会&撮影会」が2023年7月15・16日に行われ、そのうち16日の方に参加してきました。
守谷駅にて受付
関東鉄道のイベントやツアー等(アルコールを提供するものは除く)に参加するには、自社ホームページ内に設けられた独自の受付フォームからの申し込みが定番でしたが、今回はヤフー株式会社が提供する「PassMarket」というフォームからの申し込みでした。代金もそこで決済となるため、受付時の流れも名前確認→代金支払いからデジタルチケットの提示だけに変わりました。
竜ヶ崎線でもMaaSを活用したオンラインチケット(デジタルフリーきっぷ等)の発売をしていて、公共交通機関を利用して遊びに行くのにスマートフォンひとつだけという時代が到来しています。
受付を済ませた後は一旦改札を出てフードコートに行きましたが、満席だったため諦めてコンビニ飯。猛暑日予想なのでお昼抜きと言うのは生命の危機になると判断して回避しました。ホームでサンドイッチなどを食べているうちに今日乗車する車両が回送列車として到着しました。
守谷 12:33 → 下妻 13:23(関東鉄道常総線301列車)
キハ316+315の回送列車が到着してすぐにドアが開いて乗車することができましたが、出発間際までいろいろと撮影。そのせいで席がなくなってしまいました。今日の参加人数は70人。2両編成なので各車両35人ずつになりますから余裕で座れるはずですが、同じ趣味趣向を持つとは言え、見知らぬ人同士で肩を寄せ合って座ることもなく、そこで生まれる僅かな隙間で5人ほどは座れないという状態でした(笑)
車内の方は、7月12日で定期運行を終えたということで広告が全て撤去されていました。是非、細部までご覧くださいと言うアナウンスもありましたが、往路は座っている人の方が多くて車内を撮っている人は少ない感じでした。
水海道駅で撮影タイム
単線区間に入る前に水海道駅で少々停車。その間に撮影タイムとなりますが、イベントにあわせて水海道駅始発の取手行き1064レがKaNaCカラーのキハ2100形2101Fに変更され、その並びを撮影することができました。京成グループの証であるKaNaCカラーの車両も残りわずかですが、日中は1両編成で運転されるところを2両編成で代走しているので、珍しい光景が目白押しでした。イベント列車の方も、行き先幕がコロコロ変わってます。
筑波山を眺める
立って乗車しているので自由に動き回れるのをいいことに、ドアの窓枠をフレーム代わりに筑波山を撮りました。すでに県北地域では雷雨になっていて、入道雲がもくもくしていますが、その他の地域はザ・酷暑と言わんばかりの快晴でした。
大きい画像は中妻−三妻、下の画像は三妻−南石下の車窓。6メートル低い男体山が高く見えます。左のちょっと高い山は地元でも馴染みのない「坊主山」(椎尾山と勘違いする人もいる) 右に続く稜線は北条からかすみがうら市の旧千代田町方面にかけて連なる山々です。この一帯は水郷筑波国定公園として保護されています。
石下駅で1068レと行き違い
単線区間では恒例となりました行き違い列車を指定して撮影会を楽しもうと言う企画。石下駅で行き違いとなった取手行き1068レは新世代の単行車両の基本形となったキハ5000形のトップナンバー。登場時はKaNaCカラーを廃した関東鉄道オリジナルの新塗装で話題となりましたが、そんなキハ5001も今年で登場から14年。その間に2次車、キハ5010形、キハ5020形と後輩も生まれています。
間もなく下妻
下妻駅に近づくと、水郷筑波国定公園の景勝地のひとつで、国定公園の北方に位置する加波山が見えてきます。加波山が良く見えるようになる一方、北条から旧八千代町方面の山々は下妻を過ぎると次第に見えにくくなります。
ちなみに水郷と付くので、筑波山系以外にも霞ヶ浦の全域と北浦の南側、その周辺の利根川流域、千葉県銚子市の犬吠地域をひとくくりの国定公園としています。飛び地ですが南は犬吠埼、北はJR水戸線岩瀬駅までの広さは、全国58ある国定公園のなかで15番目の大きさ(2023年7月時点)となっています。
なお、国立公園は国が管理しているのに対し、国定公園は都道府県が管理しています。公園内の希少な植物等の採取は国立・国定問わず法律で禁止されていますのであしからず。
下妻駅で一休み
イベント列車は下妻駅の1番線に到着すると、すぐさま3番線への入れ換えを開始。入れ換えの様子を体験乗車するか、ホームから撮影するか自由に選べたので乗車しました。転線するところは動画で撮影しましたが、あまり綺麗に撮れてないのでアップロードはしないと思います。
下妻駅に停車中は取手行き1072レ、下館行き5067レとの並びをそれぞれ駅の外の歩道橋から撮影。1072レは最新型(と言っても登場から4年)のキハ5021、5067レは関東鉄道創立100周年を記念した復刻塗装のキハ2402でした。この間にイベント列車のキハ316側のヘッドマークを筑波鉄道で実際に使っていた「つくばね」に変更。両列車を見送ってすぐに3番線から1番線に戻ってきて、下館駅へ向かう準備が整いました。
下妻 13:44 → 下館 14:12(関東鉄道常総線303列車)
下妻駅から列車番号とヘッドマーク(キハ316のみ)を変えて終点の下館駅へ。薄々気付いてましたが、ドアの窓は新旧ともほとんど同じ形なんですよね。窓枠をフレーム代わりにするなら座席の窓越しに撮るもんですよね。当然、席は埋まっているのでそんなことをできないのは重々承知ですが、ここまで来たら最後までドアの窓越しに筑波山を撮り続けようと決めました。
下妻−大田郷は丘陵地帯で大小さまざまな里山があるため眺望は限定され、筑波山を拝むのも一苦労になります。少し開けた場所には畑が点在していますが、ここ10年ほどで太陽光発電所に変わっている所も多くなっています。
黒子駅で1076レと行き違い
イベント列車が3分ほど遅れていたせいか、黒子駅に到着すると反対側の水海道乗り換え取手行き1076レはすぐに発車。もうちょっと余裕があると思って別のものを撮るなど油断していたら行かれちゃいました。車両はキハ5004の鉄道むすめラッピング。並んでいるところを撮りたかったですね。
最後尾となるキハ316側のヘッドライトが点灯していますが、撮影用に点けているものです。他の駅でも点灯しているシーンがありましたが、下館方面行きのホームで取手側のヘッドライトが点いているのも案外珍しい光景だと思います。
間もなく下館
見る場所によって幾重も姿かたちを変えてきた筑波山も、(自称)一番美しいとされる形になってきました。相変わらず里山に囲まれているので見つけるのも厳しいですが、国道294号をくぐる手前に日本ハムの工場が見えてきたら最後のビュースポットです。キハ310形のエンジン音と揺れを肌身で感じならが見る筑波山は格別でした。
下館駅でサプライズ
下館駅ではイベント列車は6番線に停車することが多いですが、2番線や4番線ホームからの撮影を楽しめるようにと本日は5番線に停車。さらにサプライズで真岡鐵道とJR下館駅の職員によるお出迎えがありました。JR水戸支社考案の電車の被り物(主に485系)は昨年10月の「いばらきまんぷくトレイン」で見ていますが、まさか他社の車両(キハ310形)まで登場するとは思いませんでした。
せっかくなので2番線からキハ310形の側面を撮りましたが、そこまで行って間近でお出迎えの人たちを撮らなかったことを後悔。さらにイベント終了後に知ったのですが、1番線に停車中のモオカ14にもキハ310形惜別のヘッドマークが付いていたと聞いて、見れなかったことに大後悔。何があるか分からない。それがサプライズです。
下館 14:24 → 水海道車両基地 15:33(関東鉄道常総線304レ)
往路は立ったまま乗車したので、流石に復路は座ります。下館駅を出て間もなくして車内販売が始まりました。参加特典として今日の乗務行路表と、ラストラン前に掲げられた2種類のヘッドマークを模した缶バッチは頂いてますが、ラストラングッズの定番である記念乗車券とクリアファイルを購入しました。
騰波ノ江駅に臨時停車
車内販売でグッズを購入したところで、イベント列車は騰波ノ江駅に臨時停車しました。列車の交換はないものの、とばのえステーションギャラリーの開催に合わせて停車したと思われます。いつもよりちょっと賑やかな騰波ノ江駅が、さらに賑わいを増しました。
ちなみにキハ310形は1990年代後半に冷房化された車両だけに、今の弱冷房車くらいの能力しかないので今日の猛暑ではまったく汗がひきません。両脇に人がいるとなおさらなので、また立って乗車することにしました。扇風機が当たるところの方が涼しい...。
宗道駅で5075レと行き違い
復路最後の停車となった宗道駅では下館行き5075レと行き違い。イベント列車が到着してすぐに5075レは発車してしまったのでまともな並びは撮れませんでしたが、7月22日に開催される第22回 京成グループ花火ナイター(ロッテ対ホークス)を宣伝する京成グループ花火ナイター号だったようで、車両はキハ2406のようです。
宗道駅を出発すると、あとは水海道駅までノンストップですが、往路に撮影し忘れた車窓がありました。それが常総市地域交流センター、通称豊田城です。石下駅の前後で見ることができますが、はっきり見える一番近い場所は街中となるため、シャッターチャンスはほんの一瞬しかありませんでした。
水海道駅で最後の撮影タイム
水海道車両基地に入る前に水海道駅に停車。今日のイベントの最中では最後の撮影タイムとなりました。最後に顔を合わせたのは下館行き5081レ。下妻駅で撮影したキハ5021でした。1番線から下館行きなんてあったっけ? また、3番線には当駅始発の取手行き1080レも停車。車両はキハ2404でろうきんラッピング(妹)でした。ろうきんにはロッキー(兄)とピンキー(妹)の2羽のマスコットがいて、常総線では兄妹に分かれて2種類のラッピング列車が運行しています。
水海道車両基地で撮影会
最後の撮影タイムを終えて水海道駅を発車したイベント列車は車両基地へ移動。撮影会の様子は
こちらのページ
に掲載してます(右の画像をクリックしても移動できます)
なお、前日も同じような措置がとられたかは分かりませんが、猛暑日となったため車両基地内で下車した際に熱中症対策としてペットボトル飲料が配布されました。また、撮影会の最中でも自由に退出して休憩所で休むことも可能でした。
水海道車両基地 16:50 → 守谷 17:00(関東鉄道常総線306レ)
撮影会を終えたら、あとは守谷駅で解散するだけ。16時40分より入換作業を開始し、16時50分に水海道信号所を発車しました。キハ002+001を連結して4両編成となり、座席の指定も解除されて好きな車両に乗ってよいということでキハ315に乗車しました。
解散からの〜
解散前、最後の車内放送で17時06分発の下り普通列車に乗車すれば、イベント列車が水海道駅へ回送されるところを撮影できるというアナウンスがありました。この後の予定としては回送列車を見送って17時24分発の列車で帰ろうと考えていましたが、せっかくなので先行列車に乗車して水海道駅で待ち構えることにしました。ちなみに回送列車は守谷駅を17時12分に発車しますが...電光掲示板の表示は行き先と時間だけ合ってました。
イベントは終了しましたが、最後まで見送ってまでがイベント
イベント参加者は時間の都合で駅構内で撮っている人がほとんどでしたが、沿線は今まで見たことの無いほど鉄道マニアが集まっていました。これでキハ310形は完全に引退し、残る在来車は4両(キハ001〜004。休車除く)となってしまいました。
今日は水海道でお祭があったようで普通列車は超満員。降りてきた乗客がこれを見て写真を撮っていましたが、キハ001に惜別ヘッドマークが付いているのでこの車両がラストランだと勘違いされてそうです。しかしキハ006〜009が休車及び廃車となっていことを考えると、そう遠くないうちに現実のものとなってしまいそうです。