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小山駅の北側(県道264号線りくばし付近)に東電留線1〜17番があって、多くの貨車が留置されていたほか、東16番には荷役ホームもあって貨物の積み下ろしが行われていました。現在は東1〜4番と、東5・6番から変わった機回し線が残るだけとなっています。

りくばしの北側
  • 東電留線1
  • 東北本線と両毛線を跨ぐ県道264号線のりくばしの上の宇都宮側から東電留線の全貌を観察できます。
    東北新幹線の高架下から順にJR両毛線(小山駅9番線)、JR東北本線下り本線・上り本線、黄色い柵から右側が東1〜4番となります。東5番、東6番ともに昔はりくばしの下をくぐって小山駅まで繋がっていましたが、現在は東5番に車止めが設置されて機回し線になっています。機回し線はディーゼル機関車しか入線しないため、架線は撤去されています。機回し線の右側の建物はカワチ薬品小山駅東通り店で、ここから店舗北側の住宅地にかけて東7〜17番と荷役ホームがありました。機回し線(東6番)の先は高岳専用線(JR貨物)と繋がっています。
    ※住宅地に転用された跡地について、プライバシー保護などにより写真は撮っていません。
  • 東電留線2
  • 写真は2013年5月25日に撮影。JR埼京線の205系が疎開のため東3番に留置されています。このとき偶然にも右端に荷役ホームの屋根と、放置されている青コンテナの一部が写りこんでいました。このころから小山駅東口の再開発が始まり、使われなくなった線路の撤去が始まっていました。
    ちなみに、貨物の自動車への積み降ろしは東16番で行うのに、東17番まで線路があったらどうやって車を入れてたのかと思われますが、東17番は荷役ホームの手前までしか線路がありませんでした。
  • 東電留線3
  • 写真は2014年1月26日に撮影。JR釜石線の観光列車「SL銀河」として運転されるC58 239が大宮工場を出場して岩手県へ向かう途中、東2番で点検を兼ねて小休止しているところです。この時はあくまで列車の撮影が目的だったので東電留線の跡地はおまけ程度にしか写っていませんが、線路や荷役ホームは完全に取り壊され、造成されていました。機関車が止まっている所は、現在は住宅地になっている区画の一番北側です。荷役ホームがあった場所は2018年12月現在はカワチ薬品小山駅東通り店になっています。
    画像3-1
りくばしの南
  • 東電留線4
  • りくばしから駅側は、JR貨物が管理する時間貸し・月極め併用駐車場に転用されています。
    駐車場の広さや左に建物が建っていることから察するとおり、東5〜16番すべてが小山駅に直結していたわけではなく、東10番までがりくばしの下をくぐって小山駅構内もしくは水戸仕訳線に繋がり、東11〜16番はりくばしの北側が末端となっていました。
    貨物線の跡地をJR貨物などが駐車場にするケースは多く、恒久的に収入を得ると言うのもJR貨物の自立を図る国鉄清算事業の一環なのでしょうか。
    画像4-1
  • 東電留線5
  • 駅側の跡地が全て駐車場に転用されたわけではなく、駐車場と駅の間には東6〜10番の線路が残っています。ただし、常に綺麗になっているわけではないので、状況によっては草ボーボーで観察には不向きな時期もあると思います。
    線路が残ってる脇には水戸仕訳線の跡地だった駐車場とを結ぶ細い通路があって、実はそれも線路跡なのですが、用途については分かりませんでした。この線路も通路になっていない部分が残されています。
調査日:2018年12月8日(2019年4月6日写真差し替え)
2023年8月16日(記事追加)

※撮影は歩道、車道、駐車場からです。


詳しい地図はこちらをご覧ください(小山駅周辺の廃線をひとつの地図に集約し、線区別にレイヤーを分けてあります)
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