ホーム > ギャラリー > 勝田車両センター図鑑 > E491系(East i-E)
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  • 東日本の安全を見守る
    E491系(East i-E)は、老朽化した電気検測車(443系)の後継機として2002年に登場しました。
    電気、軌道の両方を検査できる総合検測車としてJR東日本の在来線電化区間を走りながらデータの収集を行っています。ちなみにEast i-Eは「イースト・アイ・ダッシュ・イー」と読みます。イーストをもじってイースト菌、アイをもじって愛ちゃんなど、ファンの呼び方も様々です。当然のことですが、事業用車両なので一般の人は乗車することはできません。

    車体カラーはE657系にそっくりですが、それよりずっと前からこの塗色です。また、非電化区間のキヤE193系(East i-D)や新幹線区間(標準軌)のE926形(East i)も同様の塗色となっています。
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  • 設備
    勝田駅基準で、上野寄りとなるクヤE490-1は、軌道(線路)を測定します。また、この車両が進行方向一番後ろになる場合、ひし形パンタグラフを上げて架線測定を行います。
    中間車のモヤE490-1は、電力(架線)を測定します。この車両についているシングルアームパンタグラフは集電用で、進行方向後ろのパンタグラフを上げます。ついでに架線とパンタグラフの接触状態も測定していて、夜間でも見えるようにパンタグラフを照らすライトが備わっています。
    いわき寄りのクモヤE491-1は、地上に設置された信号機器や通信設備を測定します。クヤE490-1同様、この車両が進行方向一番後ろになる場合、ひし形パンタグラフを上げて架線測定を行います。

    仙台車両センターに所属するマヤ50 5001を連結することで、トンネル内や駅のホームなど、列車と構造物の隙間が規定どおりに保たれているか検査する建築限界測定も行うことができます。建築限界測定の際のマヤ50 5001は、クヤE490-1とモヤE490-1の間に連結されます。

    E491系によって集められたデータは、夜間の保線作業などに活かされることになります。

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  • 運用範囲
    電化飛び地となっているJR仙石線、標準軌となっているJR奥羽本線の山形新幹線区間、同じく標準軌のJR田沢湖線を除いたJR東日本の在来線電化区間を中心に検測を行っています。2022年現在では青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道、阿武隈急行、北越急行、富士急行、伊豆急行、しなの鉄道、えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン、それに短絡線や貨物線の検測も行っています。JR日光線など一部の電化区間ではキヤE193系(East i-D)が検測を行っていますが、2017年5月にわたらせ渓谷鐵道で発生した脱線事故の影響で、E491系による代走がしばらく見られました。

    検測は各線区とも年4回程度で、JR水戸線では1月、4月、7月、10月ごろに実施されます(その年によって運転日が異なるため、1ヶ月ほど前後する場合が有ります)
    マヤ50を連結した建築限界測定は、2年に1度、夏の検測に合わせて実施されています。

    年末年始とゴールデンウィークは勝田車両センターに帰区していることが多いです。
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  • 改造
    JR埼京線(池袋−大宮)で導入されているATACS「アタックス」と呼ばれる列車制御システムに対応するため、2018年7月に郡山総合車両センターにて準備工事を行い、翌年3月にATACS対応車となりました。識別信号はキヤE193系のID-21に続かず、ID-23となっています。
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